|
外来魚駆除をしていると、釣りあがった魚のおこぼれにあずかろうと色々な動物がやってきます。ネコはその代表的なものですが、外来魚が大量に釣れる場所のネコはよく肥えています。ネコ以外には、カラスやトビ、また、アオサギもよく見かけます。見ているとアオサギは魚を取るのがあまり上手ではないようです。カイツブリやカワウも湖岸ではもっともよく見かける動物ですが、こちらは人間よりも魚を取るのがはるかに上手いので、我々に擦り寄ってくるようなことはありません。今回は新顔のゴイサギが現れました。醍醐天皇から名前の由来となっている「五位」の位をもらったという平家物語にも出てくる由緒のある鳥ですが、最近はこうして人からエサをもらっているようです。元々警戒心の強い鳥ではないようですが、このゴイサギはかなり人に慣れているようで、普段から釣り人にエサをねだっているのでしょう。ためしに釣れたばかりの小ギルを投げてみると、何匹も食べます。その様子を後ろから見ていたアオサギが、縄張りを取られたと思ったのか、後でゴイサギを追い払っていました。バス・ギルの増加で野生の鳥達の食生活も変化しているといえるでしょうか。
現在、琵琶湖ではカワウの大増殖が問題となっていますが、そんなカワウも乱開発などによる環境の悪化により、一時は減少し、70年代は全国で3千羽と、絶滅が危惧されていました。しかし80年代になって増え始め、現在では全国で6万羽にまでなりました。そして90年代に入ってからは、増加による糞害等が顕在化しています。琵琶湖で繁殖したカワウは、四国など他県にも広がっていると言われます。80年代は琵琶湖でバス・ギルが激増した時期であり、カワウの増加の原因にはエサとなる外来魚の増加が深く関係していると思えます。カワウはバス・ギルも含め様々な種類の魚を、しかもかなり多く食べるようですが、今まで観察した中では食べやすい形をしている15センチから20センチ程度のバスが好きなようで、ある現場では、ひしめくようにいた小バスが、カワウが現れるようになって以来、大きく減ったのを確認しています。1年で15センチ程度にまで育ち、しかも大量に増えるバスはエサとしては最適なのかもしれません。バスやギルといった特定種の増加は、生態系の上位の種にも密かに影響を及ぼしています。
|